令和日本の課題 ‘認知症’と‘まちづくり’



「令和日本の課題 ‘認知症’と‘まちづくり’」
―― 先進地スコットランドから学べること ――
井上 裕 著  B5判132ページ
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【目 次】

はじめに

序 章 認知症リスクの最も高い国は日本?
 1.日本の人口ピラミッド
 2.認知症のほとんどは高齢者に発症する
 3.認知症はすべての病気のなかで一番コストが高い
 4.認知症に掛かる社会的コストは節約できるのか?
 5.認知症の人にとっての‘生活の質’とは何であろうか?
 6.日本における認知症への取り組み; オレンジプランと新オレンジプラン
 7.認知症にやさしいまちづくりをどのように行なっていくのか?
  コラム:認知症の人が攻撃的になる隠れた理由?

第1章 認知症にはなぜ環境が重要なのか
 1.認知症についての考え方が変わってきた
 2.パーソン・センタード・ケアについて
 3.ストレスの少ない環境の重要性
 4.認知症の診断後のサポート
 5.分かりやすい環境が重要
 6.戸外の環境が重要
 7.エリザベス・バートンとリン・ミッチェルの研究
  コラム:踏み切りのデザイン

第2章 スコットランドの町は認知症にやさしい
 1.スコットランドの町のハード面の環境は、すでに認知症にやさしい!
 2.スコットランドには小さな町が多い
 3.スコットランドの小さな町が認知症にやさしくなっている理由
 4.公衆トイレには問題が残っていた!
 5.町の様子と人口規模の関係は?
 6.認知症にやさしいまちづくりには、都市計画が重要
  コラム:認知症にやさしくないまち ―スコットランドのニュータウン―

第3章 認知症本人の会を立ち上げたジェームズ・マキロップさんに会う
 1.認知症への偏見に立ち向かったジェームズ・マキロップさん
 2.グラスゴー中央駅で出迎えてくれたマキロップさん
 3.ライフ・チェンジ・トラストの集会に出てみた
 4.認知症ワーキンググループの集会に出てみる
 5.ブレンダさんに会う
 6.アドヴォカシーという概念と‘認知症の人の人権’
  コラム:イギリスと日本との文化的な違い —‘利益相反’について—

第4章 認知症にやさしいまちづくりの取り組みを見学する
 1.認知症にやさしいまちづくりとは?
 2.スターリングの‘タウン・ブレイク’
 3.ボランティアの役割
 4.タウン・ブレイクの活動資金について
 5.離島の町ストーノウェイを訪れる
 6.認知症サポーターと認知症フレンズ、どこに違いが?
 7.ストーノウェイの認知症にやさしいまちづくりの取り組み
 8.認知症にやさしい地域づくり活動にかかわる組織間の連携
 9.島のケアホームとデイ・センター
 10.ストーノウェイの町のデザインをチェックする
 11.認知症にやさしい田舎づくり
 12.ウェル・ビーイング・ハブとファンド・レイジング・イベント
 13.ファンド・レイジング・イベント
 14.遠隔地における‘認知症にやさしい地域づくり’の特徴とは?
 15.LCT の‘認知症にやさしいコミュニティ’プロジェクトの終了後は?
  コラム:「すずの会」の活動を見学して

第5章 ケアホームについて
 1.認知症が進行していけば、やはりケアホームは必要
 2.認知症にやさしいケアホームのデザインとは?
 3.スコットランドの最新のケアホームを見学する
 4.エディンバラのケアホーム
 5.エディンバラの市営のケアホーム
 6.スコットランドと日本のケアホームの文化的な違い
 7.ケアホームのコスト
  コラム:認知症にやさしい劇場づくり

第6章 認知症にやさしい町はすべての人にやさしい町
 1.認知症の人たちの‘人権’は、まちづくりによって支えられる
 2.認知症にやさしい町はニューヨーク? それともヴェニス?
 3.日本の都市計画の問題点
 4.認知症にやさしい町は、高齢者にやさしい町、ゆったりとした町
 5.認知症にやさしい町は、徒歩で生活ができる町
  コラム:イギリスのソーシャル・ワークとチャリティー団体について

第7章 認知症にやさしい共同体(コミュニティ)とは?
 1.サードプレイス
 2.コミュニティ(共同体)とボランティア
 3.ハード面のまちづくりの必要性
 4.日本のまちづくりにおける構造的な問題点
 5.土地と建物についての考え方
 6.まちづくりにおける常識とは何か?
 7.空地や空き家があるのに、新築住宅や集合住宅(賃貸アパート)がつくられる
 8.税収の増加は、社会的な便益(ベネフィット)ではない
 9.公共駐車場の必要性
 10.日本の根本的な問題に対処するべき
  コラム:“認知症にやさしい”国際的なロゴマークについて

終 章 ‘認知症にやさしいまちづくり’のための処方箋
 1.‘認知症にやさしいまちづくり’によって、認知症の人たちを支える
 2.認知症サポーターを考え直す
 3.ボランティア組織やチャリティー団体を育てる
 4.「利益相反」への意識を高めて、新たな発展を切り開く

あとがき